部活~ウチら、バスケ部~中学編


身を乗り出し応援していた佐紀の母が、
椅子にもたれかかり、

佐紀の母
   「ああ、もう、ドキドキするわ」

雅美の父
   「いい勝負だなあ」

佐紀の父
   「これは、ちょっと、
    胃に悪いなあ」

梨沙の母
   「雅美ちゃん、大丈夫かしら」

雅美の父
   「捻挫だろ?。大丈夫だよ。
    ちゃんと、アイシングも、
    してもらってるし」

佐紀の父
   「ちょっと、痛いよなあ」

雅美の母
   「みんな、頑張ってるじゃない。
    大丈夫よ」

雅美の父
   「そうだよ。いいゲーム、
    してるじゃないか」

佐紀の父、しみじみと

   「みんな、いいよなあ。
    一生懸命になれるものがあって」

雅美の父
   「ああ、俺も、昔のこと、
    思い出したよ。こんなの、
    若い時しか、出来ないよなあ」

友理の母
   「キラキラしてるやん」

梨沙の母
   「ホント、
    本人たちは必死だけどね」

友理の母
   「必死だから、ええのんよ」

佐紀の母
   「そうそう、必死でやるから、
    いい想い出になるのよ」

梨沙の母
   「年取ってから、思い返すと、
    判るのよね」

佐紀の父
   「俺、必死にやったこと、何か、
    あったかなあ。
    あの頃俺、
    何してたんだろうなぁ?」

昔を思い出そうとする、佐紀の父


オフィシャルのブザーが鳴る

雅美の父
   「おっ、最後、始まるぞ」

再び、身を乗り出す、応援団