体育館に、制服の友理が、入って来る

佐紀 「あっ、来た、来た」

シュートを打っていた佐紀達が、一列に並ぶ

4人並んで、作り笑顔で、友理を迎える

友理が前を通ると、
アゼンとして見上げる、亜紀、夕紀

佐紀 「ようこそ、港南中バスケット部へ」

友理 「部員って、こんだけ?」

梨沙 「そう、これで全員。
    だからレギュラー、確実」

友理 「コーチは?」

佐紀 「いない。
    今、探してもらってるんだ」

友理 「なあんや。ほな、やってみよかな」

佐紀 「うん、やろう、やろう」

友理、下を向いて、小声でつぶやく

友理 「これなら、練習、
    そんなに厳しくなさそうやし」

佐紀、後ろを向いて、小さくガッツ・ポーズ

佐紀 「よし、これで、
    試合はできるぞっと」


友理が着替えてきて、5人が集まった

佐紀 「これ、昨日、考えたんだ」

破ったノートを広げる佐紀

梨沙 「あの、ミニバスの本?」

佐紀 「そう。これで、やってみよう?」

梨沙 「うん、わかった。
    佐紀ぃ、やるじゃん」

佐紀 「じゃあ、行くよ。
    まずは、チェスト・パスから」

ゆっくりと歩いて、
ポジションに散って行く、佐紀達