顧問が、持っていた本を差し出す。
「おっ、そうだ、これ、これ。
うちの子が、持ってたんだが」
佐紀は、顧問から、本を渡された。
「楽しいミニバス」の本。
それを見た梨沙が、
「これ、ミニバスじゃん」
顧問 「バスケットには、変わりないだろ?
親戚みたいなもんだ。
これを読んで、勉強しろ」
佐紀 「勉強しろって、言われたって…」
顧問 「お前、キャプテンだろっ?
お前がしなくて、誰がするんだ」
佐紀 「えっ。いえ、私、まだ……」
すると梨沙が
「そうだよ。キャプテンだよ、なっ」
梨沙は、佐紀の肩に手を置き、亜紀達を見る
うなづく2人
佐紀 「えーー。そんなぁ…」
梨沙 「そう。キャプテン、キャプテン」
亜紀・夕紀も、声を合わせて、
「キャプテン」
困惑顔の佐紀だが、
とうとうキャプテンにされてしまった。
顧問は、胸を張って、皆を見渡し
顧問 「まあ、何事も、一生懸命やれば……
きっといい事が待ってるぞ
………たぶん」
梨沙 「いい事って、何?」
顧問 「それは、まあ、あれだ、
そのー……何と言うか…」
顧問は、返答につまる。
顧問 「うん。バック転、やりたくなったら
いつでも言え。教えてやるからな」
本を開いて、見るふりで、無視する佐紀達。
顧問 「そっかぁ? じゃ、頑張れな」
顧問は、そそくさと立ち去って行った。
その後姿を見ながら、
梨沙 「もうー、役に立たないんだから」
不安そうに、互いの顔を見合す佐紀達

