あれは、ある雨の降る日だった


ワシは部屋で、裸で、ドジョウすくいの練習をしていた


そうすると電話が叫ぶように鳴り響いた


「モサモサ?」


「モサモサ?俺だよ泰助。」


「あぁ、お父さんか・・・・。」


「父さん今日仕事で遅くなるからな。母さんも帰るの遅くなるみたいだから。」


「あの事件で遅くなるの?。」


「あぁ。」


「あんまり深追いしすぎないでよ。」


「わかってる。でもこれが父さんの仕事なんだ。」


「・・・・・・・。」


「しっかりドジョウすくいの練習を頑張ってな。」


「うん・・・・・。」



気づくと汗で俺の胸毛はベッチョベチョだった



時刻はまだ四時なのに
外は雨雲のせいで夜のように暗かった