「悪いがその気がない」 素っ気なく答えた俺に。 チラッと窓際を見上げ。 「誰か好きな娘がいるの?」 コイツに言ったら、何されるか知れないな… 「…いや…いない」 「…ふうん…そう…?」 そう言うと平山は、薄笑みを浮かべ中庭を出て行った。 何だ、あの女… この時、はっきり言っておくべきだったんだ。 後々、あんな事になるなんて思ってなかった。 この時の俺にはまだ、何も… 俺は平山の背中を見送り、ベンチに寝そべった。