「ちょっとー 急ぎなさーい」 「はいはい」 彼女はダルそうに答える。 「あんた、ちゃんと 真面目にしとくのよ?」 「分かったって!」 愛想笑いを浮かべ車に乗り込む。 初めての制服。 初めての学校。 初めての友達。 今日から何もかもが新しく生まれ変わる。 彼女は期待と不安を胸に 立派な校門をくぐった。