こんな風にと言いながら先生の手があたしの背中に触れる。


そーっとくすぐるような手つきにあたしの表情は、これでもかと言うぐらいに赤くなっていく。



「な?こんな風に触れるだけで許してくれる俺様って良い先生だと思わないか?」



わざとやってるって!



「な?し、う、み、ちゃん?」



「っ!!!」



絶対わざとだ!!この先生!!



先生は、肩を振るわせながら笑いをこらえている。あたしは、すくっと立ち上がると先生に振り返る。



「絶対に絶対にしませんから!!」



それだけ言うとあたしは、有り余る力を出し駆けだしたのだった。