「なんとなく…」



ぎゅっと抱きしめられあたしは、何がなんだか分からない。


「試しに付き合ってやるよ!!」



特別にな!?と付け加えながら先生が言う。



「え!?」



「イヤなのかよ」



不意にトーンが下がる。



「イヤ…では」



「なら決まりな!?」



嬉しそうに笑う先生を尻目にあたしもクスッと笑った。



だけど、これから大変な羽目になるとはこの時は、思ってなかった。