「っ…グス…ヒック…」



「お前泣いてんのか?」



前を向いたまま先生が聞いてくる。



「っ…な…泣いてません!」



本当は泣いてるけど、それを知られたくなくてわざとそう言うと、先生がくるっと振り返る。



「キャー!!!!!先生前向いてくださいよ!」



先生があたしの方に振り返るから、全裸が丸見えに…



信じらんない!!先生!!



「紫海…」



「っ…!!」



真剣な表情の先生にあたしは、顔が赤くなる。濡れた体、少し低い声…



なんでこんなにドキドキすんの!?



「白衣ダメにしたの帳消しにしてやっても良いぜ?俺様を挑発してみな?やれるならな?」



そう言って先生は、あたしを見てニヤリと笑った。


ツル…
ぐらり…



え!?



そう思った時には、あたしの体は反転していた。石鹸を踏んであたしは転んでしまい、そのまま気を失ってしまった。



「し紫海!?」



最後に聞いたのは先生の必死な声だった。