「紫海ちゃん!バケツの水捨てて来てくれない?」



クラス委員の浅丘さんが言う。
あたしは、うんと快く引き受けるとヨタヨタ歩きで教室を後にした。



それが行けなかったのだと、この後後悔する羽目になるなんて知らずに…









はぁ、重いな。バケツの水。それに汚いし。



ドン…
そう思ったその時だ。男子が勢い良くあたし目掛けて突っ込んで来たのだ。



ヨタヨタ歩きのあたしは、当然よろける。だが、それだけでは終わらなかった。風通しの為か、窓が全開だったのだ。



バケツの水は、よろけた拍子に、窓の外に飛んで行き下に落下した。



バシャ…
ガラン…



『っいて~な!!!!…おい!!今やった奴は誰だ!?』



どうやら、運悪く誰かが居たようだ。