「夕方・・・うちで?」
「親もいるんでしょ?」
「そうなんですけど・・・
俊太が・・・」
「で、まだ帰らないの?」
「う、うん・・・まあ
ちょっと・・・」
放課後の校庭ーーーー
また私と弥生さんとでサッカー部の練習見ながら話してた。
ゆいちゃんは委員会だとかでいない。
ゆいちゃんのお目当てのサッカー部の男子も見当たらない。
「私もバイトあるから帰るけど?」
弥生さんが立ち上がった。
それで私も立ち上がって
「もうすぐミナト先輩も引退ですよね?」
「うん。そしたら二人で帰れるんだ。
私が先に部活辞めちゃったから一緒にいられる時間減っちゃってたけどあとちょっと。」
弥生さんいいなあ・・・
なんて
私だって
「俊太くん、待ってるんじゃないの?」
弥生さんが腕時計を見て聞いて来た。
俊太
『夕方』って言ってた。
それが何だか
ドキドキしちゃって
「早く帰ってあげなよ。」
「う、うん。」

