その日ーーーおにぎり屋で
「ねえ、俊太、私んちがさあ・・」
目の前でおにぎりを頬張る俊太に
「なに?」
突然聞いてみた。
「葬儀屋とかだったらどうだった?」
「えっ?何、突然。」
そう言って
おにぎりを置いた俊太
「た、例えばの話しだよ。
私のうちが葬儀屋だったりしたら・・・」
どうしてそんな“例えば”の話になるの?
って顔して
それから俊太は
「将来なりたいものが変わってた可能性はあるね。」
ってはっきり言った。
「それって・・・」
「うん。
俺さあ、基本、おじさんのファンだから。
おじさんだったら黒いスーツとかビシッ!と着こなしてカッコいいと思うよ。」
ニコニコして言う俊太
今だに理解不可能
うちのあの“ハゲ”親父のどこがいい?
「もしかして俊太さあ・・・
私よりお父さんのが好きなんじゃないの?」
思わず疑いのまなざし
「まさか!コメコが一番好きに決まってるし!」
慌てる俊太
赤くなる私・・・
はっきりしたことは
俊太は
どんな職業も関係なく
憧れの人(うちの“ハゲ”親父)と同じ仕事をしたいってことと
私を・・・好きってこと。
「俊太って・・単純」
「なに?」
「うんん、なんでもない。」
俊太でよかった。
実感した。

