「…!」 その憎しみを秘めた表情に、ジークの口元は引き結ばれ緊張が全身を駆けめぐった。 「お前は何もわかっちゃいない。私に詫びるだと?そんな事、誰が望んでいると言った。私の望みはたった今絶たれた…。」 「ファレル…何を言っている!」 「こんなモノに私は、何年もの間希望を抱き続けてきたのだな…。」 ジークを無視したまま、ファレルは樫に近づくとその樹皮に右手を翳した。 そして、震える唇で呪文を唱えた。