「あいつは、俺と付き合ってなかったら、卒業してもずっと俺を好きで苦しんだと思うって言ってた。だから、荒木のこと・・・心配だったんじゃないかな。今日は、どうやって報告していいのか、俺もわからなくてさ」
先生は、髪をくしゃっとして、照れ笑いをした。
「ごめんね、私誤解してた。そういう優しさを持った矢沢さんだから先生は好きになったんだね」
わかってた。
そうなんだ。
矢沢さんは、私とは全然違う。
矢沢さん、自分も苦しいのに、私の為に・・・
「私が彼女になったらきっとすぐに同窓会をして、みんなに自慢げに言ってると思う。先生と付き合えたんだよ、いいでしょ?って。そういうことができない子だから、先生は好きになったんだよね・・・」
先生と矢沢さんは運命なんだよね。
私が、運命なんだねって言うと、先生はまた照れ臭そうに笑った。
そして、泣いちゃうくらい嬉しい言葉をくれた。

