新しい扉―長い長い片思いの結末―




店の照明が明るくなった時には、涙は消えていた。


先生を探す。




笑ってる先生を見つめながら、さよならと心の中で呟いた。



会えた。

だからもういい。


「元気か」と声をかけてもらえただけでもういいんだ。



私の恋。

終わりにしなきゃ。



自分が辛いだけだから・・・





「潤子、先生と話さなくていいの?」


友達は心配してくれて、先生を呼びにいこうとしてくれた。



私は断る。


「いいんだって。もう好きじゃないし」



強がってる私。


本当は話したい。


気持ちを伝えたい。




でも、少しだけ大人になった私は高校時代のようにバカな告白はできない。



嫌がってる相手に「好き」と何度も言っていたことを恥ずかしく思い出す。