そしてイブ当日。

ワイシャツにサスペンダーを通して、
ちょっと寒いが短パンをはき、黒ダウンとブーツに足を通した。


メイクも何時も変わらず、"ケバ女"でいる。


外に出るともう季吏が待っていた。





「遅ぇよ。」


「…ごっごめん。」



なんか制服の時とは
雰囲気が違う。


髪の毛は
最近髪型を変えたらしく、
今流行りの
"アシメ"ってやつだ。


ズボンはブーツインで、
上は
暗めの色のチェックのシャツに
革な感じのPコートみたいなデザインのジャケット。





やばい。理想高い癖に、
その理想にピッタリの人がここにいるよ。


会ったそのときからドキドキ…


季吏が歩いてたら、

女の子全員振り向くんじゃないか………


心配になるって。



「あのさ……季吏。」


「ん?何?」


「季吏ってー……、いっつもそんな感じなの?」


「?、あぁ。」











やばいでしょ。

思わず下をむいた。
すると季吏が、

「なーに?そんなタイプだった??」

クスクスと笑う。



カチン。


あたしは上を向き、真っ赤な顔で、

「あり得ないから。」

と上目遣いで言った。