「わ、今日も超快晴!出会いには最高の天気だしッ」

玄関の扉を開く瞬間はいつも心が踊る。

その先に待っている空に出会えるから。

だって毎日コロコロ表情を変える空って、何だか恋してる女の子みたいじゃない?

なーんて17歳にもなってこんなことばっか言ってるから、夢見がちって思われるんだよなぁ。

ま、これが私さ。気にしない。

だから、一年に一度のクラス替えは私にとってはそれはそれは大事なイベントってな訳で。

だって、ホラ。新しく同じクラスになった王子様的存在の男の子と素敵な恋とか出来たら最高じゃない?

大きく伸びをして息を吸い込むとそのままガッツポーズを決めて気合い溜め。

「っしゃ!いざ出陣!」

気怠そうに舌を出して欠伸をする隣ん家の犬を横目に、私は意気揚々と学校を目指したのだった。