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そんなある日…


〜♪〜♪〜♪〜


―着信。夕陽―


電話?珍しい…


『はい』

〈大斗…?〉

『はいはい』

〈…〉


しかも…なんだ?


『どうした?』

〈うん…〉

大斗が学校に着くなり夕陽からの着信。


声…低いし…


『お前どこに居る?』

〈道?〉


また変になってるし…


『完璧遅刻だな。用事は何だ?』

大斗は、そう喋りながら入りかけの昇降口からまた門の方へ

〈…〉

『まぁいいや。そこに居ろ。動くなよ』

そして走り出す。


――――――


大斗が少し行くと夕陽はいた。

『おぃ』

『わぁぁぁっ!!何でわかったの?!!』

『何となく』


まぁ…車の音が聞こえたからその辺まで来てるなって


『…』


ったく…


『しかも、家からずっと歩いて来ただろ?』

『なな何でわかったの…?』

『何となく』


お前のそのボーッとしてる顔、フラフラ夜中にスイートブルーに来た時と同じだったから


『今日は何があったんだ?』


『…ポスト…開けたら、入ってた』

そうして大斗に見せたのはAIRチケット

『親から?』

頷く。

『良かったじゃん』

と笑う大斗の言葉に小さく「え?」と答える夕陽。

彼はそれを無視してチケットを見る。

『GWの休み10日間ね』

『うん。今年は連休と土日の前に学校の日あるけど、そこも通して10日みたい…』

『そ。大丈夫だ』

大斗はまだ笑っていた。


『うん…』


あたしは、その言葉を誰かに言って欲しかった…

気付いたら大斗に電話していたの…


『学校行くか?』

『うん』

そして2人はまた学校の方へ歩き出す。


『それにしても俺、飛行機乗ったことない』

『そうなの?』

『俺が…飛行機乗ってどっか行ったことあると思うか?例えばハワイとか…?』


そう言われたら…


『思わない…かも?しかもハワイって似合わなそ…』