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次の日午前授業の下校時刻。

今度は夕陽が大斗のクラスへ向かっていた。

鞄の中にはお弁当。


また屋上で食べればいいよね?

昨日の今日…

あたしは乙女チックに何をしてるんだろう…

相変わらず大斗の横暴振りに逆らえないってゆうか…

乗せられるって言うか…

流されてるっていうか…

まぁ良いけど…


そうして、1組が見えてきた。

『こんにちはー?』

夕陽が中を覗くと…

『ひぃちゃぁん♪』

『恭次…声おっきすぎ…』

夕陽を見つけて喜んで叫ぶ恭次と呆れ顔の南深がドアまでやって来た。

『会いたかったよぉひぃちゃん♪』

『ごめんねぇ…恭次バカだから』


みぃちゃんっ何か…1年前にも聞いたっそのセリフ…♪


クスクス


夕陽が笑っていると…

『おおーブス、来たか?』

大斗が廊下から来たのだろう夕陽の後ろから声がした。

『あんた…挨拶くらい普通に言えないの?』

『もう!!ひぃちゃんと神崎くんは…』

南深は2人にも呆れ顔。

『俺ら帰るけど、ひぃちゃん達は?』

『えっと…』


お弁当あるから…

何てなんだか言えない…


『俺らはまだ帰んなーい♪』

と大斗が夕陽を遮り言った。


「俺ら」とか、当たり前に言わないで欲しいっ


『あらそう♪』

恭次は訳知り顔で、あっさりと答えると南深と帰って行った。

南深達が見えなくなると

『弁当』

と両手を出す大斗

『へ?』

『あるんでしょ?』

と続けてニヤリ。


わかってるんだ…

何か負けた気がする…

さすが…としか言いようがない…


夕陽が渡そうと鞄に手を入れると…


『大斗せんばぁーい♪』


廊下から大斗を呼んでいる声…

2人が振り向くと…


『あ…』


確かあの子…


『菜穂ちゃん…』

と驚き顔の大斗。


そうだ…文化祭の時の中学生…

ここ受かったんだ…


『会いたかったぁ♪』

と大斗を見つめる…

そして…