「友成君、今日はもう帰るね。元気な姿見られて安心したし。里奈や先輩も心配してたから元気だよって伝えるね。じゃまたね」 「花咲!・・・・あのさ・・・・」 「ん?何?」 友成は何か言いたそうだったけど、看護士さんの鋭い視線を感じてその先の言葉は続かなかった。 「いや・・・・今日は来てくれてありがとな」 そう言って点滴の付いている手を中途半端に挙げた。 佳奈はにこやかに微笑んで病室をあとにした。