教室に帰り、お弁当をまた食べ始めると、
派手に教室のドアが開いた。


「あ…愛美ちゃん、こんにちは。」


「やだぁっ…こんにちはだってー。」


「美羽ちゃんって変わってるよねー。」


愛美ちゃんの後ろにいた子たちが
騒ぎだす。


確か…愛美ちゃんたちの取り巻きの
名前は、瑠夏ちゃんに綾実ちゃん。
この2人と愛美ちゃん、
実は私苦手なんだ…。


だって私のことしょっちゅう変だって
言ってくるんだもん。


なんで?
どこが変なの…?


「わ…私って変かな…?」


初めて聞いてみた。
すると、彩ちゃんがすかさず言ってくれた。


「全然!
 美羽は全然変じゃないよ…!」


「そう?
 良かったー有難う、彩ちゃん。」


「…美羽ちゃん、変だよ。
 こんにちはなんて言うなんて。」


今までずっと黙っていた愛美ちゃんが
そう言った。


こんにちはって言葉…変?
そうかな…。


しゅんとしているとまた綾実ちゃんが
口をはさんだ。


「ねーっ!
 ぜぇったいおかしいよ!
 こんにちはって随分改まってるもんねぇ!」