彼女は結婚している。子供もいる。旦那は――。

旦那は酷い人らしかった。暴力を振るわれる。そう言った彼女の目からは怯えの色が見てとれた。

保育園に子供を迎えに行かなきゃ。
僕もしぃちゃんとの待ち合わせがある。

帰り際に彼女は言った。

ξ゚ー゚)ξ
「また逢って話を聞いてね。話すだけでもスッキリするわ」

別に断る理由もみつからなかった僕は快く了解した。

ただ、しぃちゃんには彼女の事は話さなかった。










岩田の森の蝉は朝から元気だ。「早く起きろよ」と、休日の惰眠も許してはくれない。

遮光カーテンを開けると外には太陽の光がSunSunと降り注いでいる。

絶好の海水浴日和だ。

僕らは下着代わりに水着を着込んで田ノ浦ビーチへと向かった。

結局しぃちゃんはタトゥーシールの代わりにトリニータのチームロゴを小さな傷痕の上に施した。

描いたのは僕だった。






(*^^)
「うわぁ、いっぱいだねぇ!」

田ノ浦ビーチの駐車場は既に飽和状態。やっと空いてるスペースを見つけて車を駐車する事が出来た。

ステーションワゴンのトランクルームからビーチパラソルと敷物を取出し、ビーチへと向かう。

ビーチには色とりどりのパラソルの花が咲いていた。
子供のはしゃぐ声。海に飛び込む水の音。ビーチに流れるSummerSong。

(´・ω・`)
(5年振りに海に来ました)

僕らは賑やかな所を避け、ビーチの端っこに移動する。
パラソルを立て、一畳程のシートを広げた。

僕は既に水着とTシャツだ。
しぃちゃんの方はと言うと、Tシャツとジーンズのままだった。
僕の視線に気がついたしぃちゃんは「よしっ!」の掛け声と共に、先ずはTシャツを脱ぐ。

(*^^)
「じゃーん!」

(´・ω・`)
「いや、じゃーんって程には・・」

(*^^)
「なにぃ?じゃあ、これだ!」

しぃちゃんはそう言うと、歌を唄いながらジーンズに取り掛かった。

(*^^)
「今の君はピカピカに光って〜♪」

(´・ω・`)
「ちょw それはwww」(それって結構古いですよ・・て、言うか、ダメ、悩殺されました)