(;*^^)
「ハアハア・・・、もー、遅い遅い遅い遅いぃぃぃぃ!」

(;´・ω・`)
「ス、スイマセンスイマセンスイマセン!」(て言うか、試合開始まで30分もありますよ?)

(*^^)
「もー!」

そう言うと、しぃちゃんは首に掛けてた細長い青いタオルでおでこの汗を拭った。
そっとその顔を覗き込んでみると、何故かニコニコ笑ってる。

(´・ω・`)
(良かった、本気で怒ってる訳じゃなかった)

(*^^)
「じゃ、行きましょー!」

しぃちゃんの大袈裟ともとれる掛け声で僕らは並んで歩き出した。
二つの影が重なった・・・


蜩(ヒグラシ)が岩田の森で僕らを見送るように鳴いている。



大分市営陸上競技場

大分川の土手から駆け降りるようにして道路を渡る。車が来てないのは確認済みだった。

市陸の入口に差し掛かる。同じように競技場の入口に向かう人。どの顔を見てもニコニコ笑ってる。
僕は知っている。福岡ドームでスタジアムに向かう人々の笑顔とまったく同じだ。
なんだかホッとした。それと同時にワクワクしてきた。「趣味:スポーツ観戦」の血が沸々と僕の身体を駆け巡る。

僕があまりにもキョロキョロしてるので、しぃちゃんは少し怪訝そうな顔で

(*^^)
「ん?どうしたの?誰か知り合いでもいた?」

(´・ω・`)
「・・いや、なんでも無いです」

(*^^)
「じゃあ、行こ」

僕はしぃちゃんに少し向き直って頷き競技場へ足を進めた。



階段を上がると、目の前にはナイター照明に照らされた濃い緑の芝生が広がっていた・・・。

と、不意に僕の右手をしぃちゃんが掴んだ。

(´・ω・`)
「!!」

(*^^)
「あっち!」