夕陽の顔は戸惑ってるように見えた………
………………だめ……
「……なんでキスしたの?」
ずっと気になってた………
もしかしてあたしのこと……?
そう思ってた自分がいた。
けど夕陽の今の顔を見て違うんだって確信したよ。
「………好きだからに決まってんだろ。
朝陽は嫌いな奴でもキスすんのかよ。」
…………え……?
「好き………?」
「……二度言わすな。」
じゃぁ今の顔、なんだったの……
振られたんだなぁって自分の中で思ってたのに、あっさり好きって…………
「じゃぁ後で教室に迎えに行くから、授業受けて来いよ。」
そう言い、あたしの頭をポンっと触れた。
「わ、わかった……。
じゃあね………っ?」
なぜか疑問形になってしまう。
迎えって付き合うことになったってことで良いんだよね……?
少し手を振ってみる……
すると夕陽は少し笑いながら手を振り返してくれた。
それから受けた授業はすべて頭に入らず、夕陽のことで頭がいっぱいだった。
夕陽………夕陽……
付き合ってるなんて嘘みたい。
前よりもかっこよく見える。
前よりも好き………
こうも変わるんだね……
懸斗のときはわからなかったけど付き合うって凄いね。
幸せだよ……………

