キミと、世界の果てまで。




長い長い授業も終わり、あたしはうーん、と背伸びをする。


大嫌いな数学の授業を真面目に耐えたあたしを、誰でもいいから褒めて欲しい。


そんな事を思いながら、ふと窓の方を見る。




―――あたし達が住んでいる町は、お世辞にも便利とは言えない、不便な田舎。


カラオケやショッピングモールに行こうと思えば、山を越えなければいけない。


それ以前に、食料だって満足いくまで手に入る訳じゃない。



だけど、そんな不便な田舎でも、あたしは不満を一度も持った事がなかった。



寛司のように、外見はヤンキーだけど、実は綺麗な心を持った人が住んでいたり。


その他にも、優しさや思いやりを持った人が、この町にはたくさんいる。




そんな、山に囲まれた集落が、あたしの生まれ育った町。


この町が、この町に住んでいる人が、あたしは大好きだった。




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