初めてチャームの災いを目の当たりにし、レンと出会った時、あたしは天界の夢を見た。


その時の記憶が、まだハッキリと頭の中に残っている。




―――「晴れて地球が滅亡の危機から免れた時、地球の寿命は永遠の物となり、私もこの天界にオキカの生まれ変わりとして帰ってくるだろう」―――



オキカ様はこの言葉通り、“オキヌマカンジ”として地球に生を受け、こうして地球を見守ってくれていた。


という事は、地球の寿命が永遠のモノとなった今、寛司は…




「寛司…天界に帰らなきゃいけないんだよね?」



「未来っ…俺…!!」



「分かってる。寛司の戸惑いは分かってる。…だけど、寛司にはやらなきゃいけない事があるんだよ?」




グッ…と歯を食いしばる寛司を、あたしはゆっくりと抱き締める。


久しぶりに感じた寛司の体温を忘れないように、あたしはキツく目を閉じていた。


それでも、閉じている目から、涙が溢れてくる。




「寛司には、世界を守るという使命があるんだよ…?」




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