そう呟くレンの指は、他の所よりも、一段と土地の壊滅が激しい場所を指していた。
…ここが、地球が残酷な状態になっている原因の場所?
「よし…行くぞ!」
「って、ちょ…!!」
あたしの返事を聞かぬまま、レンの翼は再び大きく羽ばたき、猛スピードで原因の場所へと突き進んでいく。
もの凄い速さに、あたしは目を瞑って耐えるしかなかった。
脳が揺れる…!
身体が重力に耐えられないよ…!
それでも、あたしは身体の造りによって感じる違和感を、必死に否定していた。
だってあたしは…
みんなを守るって、決めたから…!
「行け、ソードッ―――!」
レンの男らしい声と、
黄金に輝くソードが振り上げられる所を目にして、
―――あたしの意識は、途切れた。
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