この世界は、もしかすると夢の中なのだろうか。
その疑問を確認する為に、あたしは力いっぱいに頬を摘んだ。
「イテッ…!!」
だけど、痛い。究極に、痛い。
という事は、あたしは…
「ここは、地球…!?そして、あたしは生きてる…!?」
「何言ってんだ、未来は。ほら、これが今回封印したチャームだっての」
混乱するあたしを落ち着かせるように、寛司は黄色のチャームをあたしの手のひらに乗せる。
十円玉サイズの水晶のような、透明感を持ち合わせたチャームは、キーホルダーとしてあたしの手元に納まっている。
そのチャームを見た瞬間、身体中から達成感が湧き出てきて、此処は現実の世界なんだという事を実感した。
「よかった…よかったよーっ…!」
チャームを握り締めたまま、あたしは左手にレンの手を、右手に寛司の手を握り、ブンブンと激しく振り回した。
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