「わぁ!寛司くんってば大胆っ…!」
「別にこんぐらい普通じゃね?コイツチビだから、俺の腕置きにもなるしな」
そう口にした寛司は、更にあたしの方に体重を掛けてくる。
肩に感じた温かいモノとは…寛司の身体の体温。
あたしの肩に腕を回すようにして、さり気なく寛司はあたしを抱きしめてきたのだ。
すぐ横に立っていたレンを、一瞥しながら。
「か、寛司…!」
「お前ちゃんと飯食ってんのか?どこからそのバカ腕力が出てくるか、メカニズムが分かんねぇよ」
「意味分かんない!バ寛司めー!」
普通を装って寛司に接するあたしだけど―――横から感じる、レンの視線が気になってしょうがない。
チラッとレンの方に視線を向けると、突然の寛司の行動に驚いたのか、真顔で突っ立っていた。
その表情を見ていたら、何故か泣きそうになる。
どこか哀愁を漂わせている、レンの雰囲気に…。
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