寛司の様子がおかしい。
表情が険しくなっていくのを感じて、あたしは一歩だけ後退りしてしまう。
「寛司…アンタいつもと何か違うよ…？」
「違わねぇよ。これも俺の本性の一部だ」
「だったら何であたしの告白の相手を探るのよ！…誰だっていいでしょう？」
寛司が言う事を、認めたくなかった。
だって、レンには…
絶対に気持ちが伝わらないって、分かっているから。
うっすらとレンに対する感情の変化を感じていたけど、あたしはあえて気が付かないフリをしていたんだ。
それを、寛司は意図も簡単に崩していく。
…ズルイよ、寛司。
「よくねぇよ。俺にとって、未来の告白の相手は重要だ」
「意味分かんないよ！寛司…！」
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