それからあたしは、レンが異世界から来た騎士で、寛司に魔法を掛けているという事以外、事細かく話してしまった。
レンの背中に翼が生えていた事は、能力が目覚めたから、そういう事にしておいた。
口が勝手に動いてしまう。
それは…寛司の辛そうな顔を見たくなかったからかもしれない。
「だから未来は、レンと一緒にその“チャーム集め”をしてたって訳か」
「うん…」
寛司に全てを明かしてしまった事、レンを裏切る形になってしまった事、二つの罪悪感があたしの中で混ざり合う。
レンには後で、あたしの不注意で寛司にバレてしまった事を話そう。
「だからね寛司、他の人には話さないのは大前提なんだけど、人前でもしチャームの災いが起きたら、他の人を助けて欲しいんだ」
「俺が…?」
「あたしとレンはチャームを封印しなきゃいけないし、この仕事を頼めるのは寛司しか居ないの…お願い…!」
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