,こだわり

私は二十四歳の時にリカコに勧められて、親には内緒でキャバクラで働いたことがあった。

その時は随分リカコが面倒を見てくれたが、私には接客業はどう頑張っても無理だったようだ。

すぐに店長に全く空気が読めない女と呼ばれるようになり、店の厄介者となってしまった。

「キャバクラ」

「キャバクラ?キャバクラなんかで働いたことあるのか。すぐに首になったんじゃないか?」

彼の言った通りだった。私は一ヶ月で首になった。

言い当てられて私は、少し不自然な気持ちになった。