それなのでもう、私の中で訂正が効かない上に、人がどういった感覚を伴って『自然だ』とか『不自然だ』とか言っているのかが未だに分からない。

仕方ないので、私独自の物言いとして、頭の中でその言葉を使うようにし、話す言葉にはなるべく使わないように心がけてはいる。


私はそういった勘違いを、山ほど抱えて生きている。

それも私の病気や障害の一つなのかもしれない。



浩哉はすぐに連絡をくれた。出会った日の夜だった。

彼は急に声を掛け、病気の事を聞いてしまった無礼を詫びて、私をドライブに誘った。

私が人の多い所は苦手だと思った彼は、デートに誘う場所を悩みに悩んでドライブにしたらしい。