「すごい」

「お前には俺みたいな男が合ってるんだよ。ごちゃごちゃ言われるとどうしていいか分からなくなるだろう?」

「うん。私には浩哉みたいな男が合っている」

私は浩哉の首に腕を回した。

浩哉は小鳥が餌を啄ばむ様に、私の唇にキスをして『ふんっ』と笑った。

「俺はこれからまた仕事に戻るから、また明日な。明日のことは後で、夕方にでも連絡するよ」

そう言って浩哉は、私の部屋を出て行った。

私は部屋で一人パソコンの画面を見ながら、浩哉の言葉を何度も思い起こしていた。