,こだわり

違う。

私は出来れば仕事はしたいと、いつも心のどこかで思っている。

「なぜだろう?」

私は天を仰ぐように呟いた。

五月の風に草木が揺れると空が輝いて、知らない場所へ来たみたいだ。


彼と私はベンチを見つけて腰掛けた。

対岸を白い小型犬を連れた女性が歩いていく。

手にはリードと何かを持っている。

彼と出会った時に見た女性だろう。