,こだわり

「公文書館が三年間、博物館が二ヶ月」

「へー、そうだったのか。それで今はなぜ働かないんだ?」

それで、今、は、なぜ、働かない、んだ?私はどうして今、働いていないのだろう?浩哉の疑問はそのまま私の疑問になった。

私は浩哉から視線を外し、黙り込んで考えた。

私はなぜ、働こうとも試みないのか?

父が職場を用意してくれなくなったから?

母に『仕事はもういいから、とりあえず自活するよう頑張りなさい』と言われたから?

仕事がしたくないから?