「いいじゃん貰えるだけ。嬉しいでしょ?」

「義理って言われ……」

「嬉しいでしょ!」

「……はい」

俺は素直に赤い包みを受け取った。

カバンと一緒に自転車のカゴに入れる。

「そんなとこに入れて隙間から落ちない?」

「だったら来年からもっと大きいのくれ」



「で、貰った以上はお願い聞いてよね」

裕美は人の話も聞かずに、早口でまくしたてた。