あの歌を初めて聞いたとき、俺は正直嫌いだと思った。 どこか頼りない曲調と、甘く涼しげな声とともに溢れ出る、火のような言葉。 強引にぶつけてくるようで、決して誰にも触れさせない。 自分勝手で、そのくせ弱々しい。 あれは、俺だった。