やっぱり、声がする。 あさかもしれない。 「あさ!!どこにいるんだぁ!!」 「……」 大きく呼びかけるも、返事は聞こえてこなかった。 やっぱり気の所為か? 少し心配になりながらも、もう一度呼びかけた。 「あさ!!」 「ー…せ…星」 「!!」 やっぱり、気の所為じゃない!! 「どこにいる?大丈夫なのか?」 「…ちゃっと…へましちゃった…」 「…え?」 少し、道からそれている林の中から声が聞こえた気がした。 俺は少しずつ、声の方へと足を進めた。