「佐藤っ!」 あたしの席の後ろのヤツの名前が呼ばれる。 どうやら寝てたらしい。 てっちゃん女のコには甘いけど男には厳しいから後ろの席の佐藤を怒る。 しかも黒板のところから怒ればいいのに、 わざわざこっちまできて怒りやがる。 佐藤がてっちゃんに怒られてクラス中は笑ってるけど、 さすがに後ろを向いて笑えるわけなんてあたしには無くて。 目の端でてっちゃんを盗み見る。 わーん(泣) なんでこんなときに限っててっちゃんが近いのよ~ いつもは遠いのに。 今日は手が届いてしまいそうなくらいに近い。