ガラ――…



ちょっとおさえめに保健室のドアを閉めた音で、あたしは我にかえる。



やばっ


あたし泣いてるのにっ


変な人に思われる。



制服の袖でゴシゴシと目を擦ると上から聞こえてきたのは




「池田…?」




ってあたしを呼ぶてっちゃんの声。



ててててっちゃん!?


ってそらそーだ!


てっちゃん以外は出て来るわけないわな…


ぅあー


何気気まずいしー


どどどどうしよーっ!?


涙も止まんないし(汗)




「池田、あのさ…」




てっちゃんが話しかけてくれてるにもかかわらずあたしは何にも返事をしない。


というか出来ない。


今のこの顔と空気で話す自信無いよーっ


と、とりあえず……


逃げるが勝ちだッ!




「ちょ、池田!?」




後ろでてっちゃんがあたしを呼んだけどシカトして教室に向かって走る。


逃げたら気まずくなるだけなのにね(汗)


しかもこういうときに不幸って重なるんだよね……。


すっかり忘れてたんだよ。


次の授業が国語だってこと……。


最ッ悪!!


なんでこんなときに限って不幸が重なるのよーっ!


最悪過ぎる~(泣)