「マキトは、間違いなく死んでる、でも、今この世界に来てるんじゃないかな」

私は黙って聞きます。もう何が出てきても驚きません。

「最初マキトは、ミヨちゃんの携帯にメールして、現れたんだよね」

「はい」

「それでさ、今回マキトと連絡とれなくなったのっていつ?」

「ええと、レストランでマキトを見て、気づいたら消えてて、それからです」

私は思い出します。いつの間にか隣の席にいたマキト。メールで私をからかって、消えてしまったマキト。

「ミヨちゃんその日さ、マキトと約束してなかった?」

「え、えーと、約束じゃなくて、向こうが一方的にメールをよこしたんです、海に行くぞって」

私がそう告げると、ユキさんはニヤリと笑って頷きました。

「よし、じゃあ次は海に行こう」