そんな風に、どんなにわたしの頭の中がこんがらがってしまおうと、どんなに気持ちが重かろうと、有り難いことに、朝日がまた昇って、世の中は、新しい一日を始めようと動いて行く。
わたしは、二日酔いは免れたものの、此所へ来て一番の落ち込みで、いつもはあんなに食べる朝食も、殆ど喉を通らなかった。
今朝の朝食は、コーヒー1杯と、クロワッサン。それだけ。
いつもなら、朝食後は散歩に出るとかするのに、今日は、そんな気分になれずに、部屋へ閉じこもってしまった。
昨日のことが嘘のように、今日は、とてもいい天気だというのに。
ベランダに通じる窓を開けておくと、下のプールではしゃぐ女の子達の声が聞こえてきた。それを聞き流しながら、ベッドに寝転がって、じっと空を見ていた。テレビを点ける気にもなれない。
胸に浮かぶのが、彼のことばかりで、いい加減、参ってしまいそうだった。
とりあえず、彼のことは置いておきたいのに。
わたしがこうして腐っている間にも、彼は、別の女の子とビーチで戯れているのかもしれない。昨日だって、夕方前に起きたわたしをここまで送って、約束があると言って、早々にそのまま帰ってしまった。わたしは、名前だけでなく、彼が本当はどんな人か、全然分かっていないのだ。仕事をしているのかどうかさえ、分からない。誠実で優しい人だと感じたけれど、それは、結局、彼の一面を指して形容しただけに過ぎない。
その時、部屋の電話が鳴った。一体、誰だろう? 日本に居る友人達には、確かに、長期休暇をとって、プーケットへ行くと言っておいたけれど、このホテルだとは誰も知らないはず。
わたしは、二日酔いは免れたものの、此所へ来て一番の落ち込みで、いつもはあんなに食べる朝食も、殆ど喉を通らなかった。
今朝の朝食は、コーヒー1杯と、クロワッサン。それだけ。
いつもなら、朝食後は散歩に出るとかするのに、今日は、そんな気分になれずに、部屋へ閉じこもってしまった。
昨日のことが嘘のように、今日は、とてもいい天気だというのに。
ベランダに通じる窓を開けておくと、下のプールではしゃぐ女の子達の声が聞こえてきた。それを聞き流しながら、ベッドに寝転がって、じっと空を見ていた。テレビを点ける気にもなれない。
胸に浮かぶのが、彼のことばかりで、いい加減、参ってしまいそうだった。
とりあえず、彼のことは置いておきたいのに。
わたしがこうして腐っている間にも、彼は、別の女の子とビーチで戯れているのかもしれない。昨日だって、夕方前に起きたわたしをここまで送って、約束があると言って、早々にそのまま帰ってしまった。わたしは、名前だけでなく、彼が本当はどんな人か、全然分かっていないのだ。仕事をしているのかどうかさえ、分からない。誠実で優しい人だと感じたけれど、それは、結局、彼の一面を指して形容しただけに過ぎない。
その時、部屋の電話が鳴った。一体、誰だろう? 日本に居る友人達には、確かに、長期休暇をとって、プーケットへ行くと言っておいたけれど、このホテルだとは誰も知らないはず。

