何だかホッとして、思わず、わたしは吹き出してしまった。
すごくドレッシーなのに、これじゃぁ、バランスぐちゃぐちゃ。だけど、とても、楽しい。わたしも、ジルに倣って、手でチキンを掴むと、直接かぶりついた。
そうしながら二人でニヤニヤしていると、ジルのミネラルウォーターと、わたしのワインが運ばれてきた。二人で乾杯して、さらに、チキンを頬張る。
あとは、野となれ山となれ。お箸や手を駆使して、山のようにあった料理を、二人で、食べ尽くした。ワインも、ボトルの4分の3ぐらいまで、一人で飲んでしまった。
辺りが薄暗くなってきた頃、料理が片付けられて、キャンドルに火が入れられるのと同時に、デザートの、ココナツミルクアイスが運ばれてきた。蝶々の形に飾り切りされた、パイナップルと一緒に。
すると何だか、辺りが急に静かになってきたような気がした。
聞こえるのは、他の客たちのひそひそ話の声や、食器の当たる音、そして波音だけ。オープンエアなこの店に、BGMは無さそうだったけれど、波音が、まるで音楽のように聞こえた。ビル・エヴァンスの、ワルツ・フォー・デビーのレコードを思い出した。聞こえるのは、繊細なピアノと、観客の小さなざわめき、食器の擦れ合う音……。
うっとり目を閉じていると、ふわふわと、いい気持ちだった。
酔いが、回ってきたのかも知れない。
すごく、すごくいい気持ち。
冷たいそよ風が、火照った頬を心地よく冷ましていく。
すごくドレッシーなのに、これじゃぁ、バランスぐちゃぐちゃ。だけど、とても、楽しい。わたしも、ジルに倣って、手でチキンを掴むと、直接かぶりついた。
そうしながら二人でニヤニヤしていると、ジルのミネラルウォーターと、わたしのワインが運ばれてきた。二人で乾杯して、さらに、チキンを頬張る。
あとは、野となれ山となれ。お箸や手を駆使して、山のようにあった料理を、二人で、食べ尽くした。ワインも、ボトルの4分の3ぐらいまで、一人で飲んでしまった。
辺りが薄暗くなってきた頃、料理が片付けられて、キャンドルに火が入れられるのと同時に、デザートの、ココナツミルクアイスが運ばれてきた。蝶々の形に飾り切りされた、パイナップルと一緒に。
すると何だか、辺りが急に静かになってきたような気がした。
聞こえるのは、他の客たちのひそひそ話の声や、食器の当たる音、そして波音だけ。オープンエアなこの店に、BGMは無さそうだったけれど、波音が、まるで音楽のように聞こえた。ビル・エヴァンスの、ワルツ・フォー・デビーのレコードを思い出した。聞こえるのは、繊細なピアノと、観客の小さなざわめき、食器の擦れ合う音……。
うっとり目を閉じていると、ふわふわと、いい気持ちだった。
酔いが、回ってきたのかも知れない。
すごく、すごくいい気持ち。
冷たいそよ風が、火照った頬を心地よく冷ましていく。

