ボクが見た夕日。



神戸の街を離れる時
港からみた海。



泣きたくなったのは

お父さんがボク達ではなく
愛人を選んだからではない。



ボクが愛してたこの街を離れて
お母さんの育った町に
移り住む事になったから。



ボクは関東育ちのお母さんが
育てたから
オトンとかオカンとかは



よう言わへん。



そしてこれからはお母さんの為に
昨日まで父親だった、あの男が
使っていた関西弁は封印するよ。



神戸への思いと一緒に。





お母さんがボクを連れて
こちらに戻って来たのは
ボクが中1の時だった。