ふと横を見ると近藤愛の姿がない。


えっ?


どこ?


麻里子は慌てて部屋のなかを見渡した。


彼女の姿はない。


でも


シャー……


浴槽からはシャワーの音らしきものが聞こえる。


お風呂?


どうやらシャワーを浴びているみたいだ。


そう理解したとき、なんだか拍子抜けした。


そういえば昨日はいろいろありすぎて、あたしも近藤さんもお風呂に入っていなかった。


どうりで身体がベトベトする。


近藤さんが出てきたらあとであたしもシャワーを貸してもらおう。


麻里子は自分の布団を畳むとテーブルの前にちょこんと座った。