まだこんな時間か……


そんな言葉が頭をよぎったとき、


ブー…ブー…


ブー…ブー…


マナーモードにしていた携帯電話がテーブルの上で鳴りはじめた。


こんな時間に、いったい誰からだろう……?


真夜中の電話に、不吉な予感しかしなかったが、麻里子は電話を取ろうと身体を動かした。


ところが……


……あれ?


身体が動かない?