「と、時枝さんの仕業じゃないかな……?」


「えっ?」


「絶対……絶対そうに決まってる」


近藤愛はそういうと、突然ガタガタと震え出した。


「ちょっと、近藤さん、落ち着いて」


「触らないで!」


ビクッ!


落ち着かせようと近づいた麻里子の手を彼女は払いのけた。


「あ……ごめんなさい」


「ううん。大丈夫……」


近藤愛はさっきまでとは別人のように怯えている。


よっぽど伊藤先生の死がショックだったんだろう。


それは麻里子も同じだった。


「……私、知ってるの」


「え?」


「このあと、どうなるか……」


麻里子はその言葉を聞き逃さなかった。