「そういえば、この前莉音と何話してたの?」


「えっ?」


ベッドに腰掛けながら加奈子が麻里子に声をかけた。


「ファミレス出たあと、ふたりで何か話してたでしょ」


「う、うん」


「何話してたの?」


顔は笑ってるけど、なんだかちょっと変??


まるで何かを探るような言い方に、麻里子はつい嘘をついてしまった。


「別にたいした話しじゃないよ。莉音ちゃんが少し不安がってたから話し聞いてあげてただけ」


「ふぅーん」


「なに?」


「ううん、別に。ちょっと気になっただけ。あ〜てか、なんかのど渇いたな。お茶取りに行くけど麻里子も飲む?」


「あ、うん。ありがと」


麻里子の返事を受け取った加奈子はベッドから立ち上がると、部屋を出て一階の居間へと階段を下りていった。