「あの、ショウタさんですか?」


「?」


背後から声をかけられ、翔太は振り返る。


目の前には制服姿のギャルっぽい女の子が立っていた。


「そうだけど。ハルナちゃん?」


「あ、やっぱりそうだ。ゴメンなさい、遅れて。電車一本乗り遅れちゃって」


「ああ、いいよいいよ」


翔太は先ほどまでのイラついた様子を隠して言葉を返す。


内心では、遅れるなら連絡くらいしろよ!とムカついていたが、


下手に出なければいけない理由があった。